ユーアイ市場で出店している、ギャラリー仲摩さんの「ギャラリー仲摩通信」をご紹介します。

ギャラリー仲摩通信 2022年5、6月合併号 新緑の美しい季節になりました。
諸般の事情でギャラリー仲摩通信を休刊し、あっという間に一年が過ぎてゆきましたことをお詫び申し上げます。 未だ収束しないコロナに加え、ロシア・ウクライナ戦争と悲しい出来事が続く中でのゴールデンウイークでしたが、皆様方におかれましては、いかがお過しでしたでしょうか。
自宅の一部を展示スペースにするよう片付けと掃除を始めました。何とか作品展示の空間を作ったものの、まだ十分な設備が整っていません。少しづつ環境を整備して、ライブラリー、展示の場となるよう計画しています。
今号の通信では、絵画作品が長年の時を経て、当時のお客様に再会させてくれた嬉しい体験と私どもが企画協力させて頂いた東急Bunkamura で間もなく始まる三井康亘氏の楽しい展覧会をご紹介致します。

● 西村宣造先生が繋いでくれた再会

「西村宣造ドローイング 」 DM 1983/10/6 -10/18

カフェ・トロワシャンブル
上の絵は、私どものギャラリーで1983年に開催した展覧会のDMです。先月、この作品に実に、39年振りに再会しました。作品が飾られているのは、水戸のカフェ・トロワシャンブル。 それと言うのも、昨年夏、暫く遠ざかっていた絵画の保存状態確認作業をしているうちに、この作品は今どこにあるのか?お客様はご健在か気になってワクワクドキドキしながら当時伺っていた連絡先に電話してみました。

カフェ・トロワシャンブル 水戸本店

店主の川崎さんがお出になり、カフェの壁は、開店から今日まで全て西村宣造作品で統一されているという嬉しいお話と十数年前、西村先生がお亡くなりになっていた悲しいお知らせがありました。
緊急事態宣言が解除されたこの春、水戸のカフェ・トロワシャンブルさんにお邪魔しました。
上の写真の作品を始め、豊かな西村宣造作品コレクションを観に来られるファンもいらっしゃるそうです。
長い間、作家を支援されたコレクターと作家の心温まるお話も伺えた至福のひと時でした。
飾り棚に並ぶ美しいコーヒーカップと共に、一点、スポットライトを浴びたガラス作品がひときわ輝いていました。 チェコのガラス造形作家、イージー・ハ ツバ氏の「ショパン」です。(写真が無く 、申し訳ありません) こだわりのコーヒーとアートをゆっ たりした気分で味わえるカフェです。 水戸にいらしたら、ぜひお立ち寄りになってみてください。本店の他、水戸京成百貨店パサージュ同店も西村宣造作品が飾られています。

本店/水戸市城南2-5-8 TEL :029-227-7487
京成店/水戸市泉町1-6-1 パサージュ内一階 TEL: 029-232-9278

● 夢の機械製造工房 三井康亘個展

Bunkamura Wall Gallery
ロボットファンによく知られたこの本の著者、ロ ボットクリ エーターの三井康亘氏の個展が開催されます。 三井康亘氏は、アクリルロボットの発明者、タミヤ「ロボクラフト」(写真下)、ヴィストン 「Mシリー ズ」開発者であり、ロボット作りの基礎を伝授し、多くの工作少年やアーティストに多大な影響を与えました。

三井氏の活動は、ロボットに留まることなく、雑誌「ブルータス」他、ライタ ーとして、また画家として多岐に渡ります。
近年は、アート活動の一環として時計や精密機器の電子部品を使った作品 「メカニカルコラージュ」を制作しています。動物、恐竜、タイムマシーンなど、楽しく夢のある題材の作品を観ると、思わず顔が綻んでしまいます。 氏は、1983年から始まり12回開催された東急ハンズ主催『ハンズ大賞』の審査員を最終回まで務めました。 Bunkamura Wall Gallery (渋谷区)で開催される「夢の機械製造工房三井康亘個展」では、コラージュ、オブジェ、 動くアートロボットが展示されます。

会場:Bunkamura 1階
会期:5月16日(月)~ 5月29日(日)
時間:10時~19時 会期中無休

会期中に二日間、三井氏によるロボット実演があります。定員八名ですので、参加ご希望の方は、お早めにご予約を。詳しくはホームページをご覧ください。
http://www.bunkamura.co.jp
ワークショップ開催日
5月21日(土)、5月28日(土) 各日2回 15時~ / 16時~
※本展の企画をお手伝いさせて頂きました。会期中の午後は、ほぼ毎日、私(仲摩)も会場におりますので、ぜひご来場ください。
久しぶりに皆様にお目にかかるのを楽しみにして います。

ロボット・オブジェ 三康亘

●美術館で開催中のガラス展

◆富山市ガラス美術館

カースティ・レイ静けさの地平
先日、富山市の香希画廊さんから「素晴らしい展覧会なので、ぜひ観てください。」というご丁寧なお便りと共に、展覧会チケットをお送りいただきました。 美術館から展覧会案内のチラシが届いた時、瞬時に、観たい!と気になったまま、まだ行けずにいたところに香希画廊さんからのお便りでした。 案内チラシに、「オーストラリアの女 性作家、カースティ・レイの『場所とつ ながる』という感覚を追求した過去最大、 日本初の個展」と紹介されています。 ぜひ、観に行きたいと思います。
開催中~6月26日
http://www.toyama-glass-art-museum.jp

◆石川県能登島ガラス美術館

日本ガラス工芸協会創立 50年記念 「‘21 日本のガラス展」
協会員77名、77作品を前期、 後期に分けて展示。
・前期/開催中~ 5月29日 ・後期/6月4日~ 8月28日 展示室1・2・3
http://www.nanao-af.jp/glass/

◆黄金崎クリスタルパーク ガラスミュージアム

「きらめく・つやめく ときめきのガラス展」
美的特性が際立つ現代ガラスに焦点を当てた展覧会。
開催中~6月22日
https://ikoyo-nishiizu.jp/crystal/museum/

国際ガラス年 2022 ★

昨年5月の国連総会で本年が「国際 ガラス年」として採択されました。 
ガラスの過去、現在、そして輝かしい未来を祝福し、文明の中でガラスが果たしてきた役割を再確認するとともに、世界各国で国際ガラス年を記念した様々な取り組みが行われています。 
「国際ガラス年2022」で検索すると幅広いガラスの情報が得られます。ぜひ、覗いてみてください。 
【編集後記】 
これからアート事業に取り組むという頼もしい友人を倉庫にお招きし、ガラス造形作品をお目に掛けました。初めて見ガラス彫刻は驚きと感動の連続のようでした。後、ご案内した多田美波研究 所では、作品の力に圧倒され、五百以上に及ぶパブリックアートの実績、研究所のインテリアに驚愕されていました。 知られざるアートの伝道はこれからも続きそうです。