ユーアイ市場で出店している、ギャラリー仲摩さんの「ギャラリー仲摩通信」をご紹介します。

秋風の吹く爽やかな季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
諸般の事情で隔月発行予定が守れず何と4か月合併号となってしまいました。深くお詫び申し上げます。
ニュースで戦争やミサイル攻撃の報道を聴くたび、我々の生活がいつ脅かされるのか怖くなります。一日も早く世界中に平和が訪れるよう願うばかりです。
5月にBunkamura Wall Galleryで開催された「夢の機械製造工房 三井康亘個展」は多くのお客様で賑わいました。かつて三井さんの著書「アクリルロボットの工作」を読んだ少年が、現在は大学教授になり、自作のロボットを携えて三井さんと再会された場面もありました。
工作少年に夢と希望を与え、ロボット研究者を生み出した三井さんの功績が社会貢献に繋がった事をご報告致します。

◆えっ!それも有り、銀座?

先日、打ち合わせで京橋に行った時のことです。その日は、沢山の荷物があり車で出掛けました。
着いたのはすでに陽が落ちる時間。パーキングメーターに駐車し、約束の時間まで車の中で待つことにしました。暫くして突然襲ってきた生理現象に勝てず、近くのコンビニに駆け込もうと暗い道をトボトボ歩いていたら、突然、目の前にきれいな公衆トイレ発見!24時間災害時対応の「中央区立水谷橋公園」のトイレでとても清潔でした。

水谷橋公園トイレ

「中央区立水谷橋公園」のガラス製の看板に、1階トイレ、1、2、3階保育園、屋上公園と書いてありました。7時から21時開園、銀座のビルが保育園と公園になっているのは嬉しい驚きでした。

まなびの森保育園銀座

車に戻る途中、高速道路出口すぐ側に銭湯「銀座湯」都会の真ん中に二つのオアシスを見たようでした。
ギャラリー巡りに疲れたら立ち寄ってみたいですね。着替えをお忘れなく!

銀座湯 

●欲張ったアート探訪

三井康亘さんの新作を拝見に工房にお邪魔しました。
一段と立体的になったコラージュ(写真下)はロボット誕生をテーマにしています。シリーズ完成の折には、ぜひ皆様にご紹介したいと思います。お楽しみに!

I ROBOT

ロボットアートの話は尽きませんが、その晩の出版記念会開催地、掛川へと出発。

今は亡き西村宣造先生が繋いでくれたもう一つのご縁です。今から30年以上前にギャラリー仲摩で開催した「西村宣造個展」で作品を購入されたお客様に再会しました。
マツダ・イチロウさん、「樂土舎」の代表をされています。私が初めて『樂土の森』を訪れたのは、昨年10月に開催された「月光 田中泯 場踊り」でした。
静岡県袋井市の辺り一面茶畑に囲まれた「樂土舎」があります。月の光に照らされた野外特設会場での田中泯さんの踊りは圧巻でした。
後日、樂土舎を見学にお邪魔し、これまでの活動についてお話を伺いました。
樂土舎・樂土の森アートプロジェクトは1996年に創立され「ものづくり」と人とアートとの関りをテーマに今日まで活動を続け地域のコミュニティーの場になっています。                
美術、音楽、演劇他、活動は実に多岐に渡ります。
各所をご案内頂き、建物までも(何と茶室も)自分達の手で建てたと聞いてびっくり。マツダさんを中心に、多くの方の協力が「樂土舎」を育んできました。


この秋、これまでの活動をまとめた冊子「樂土の森アートプロジェクトの25年」が発行され、三井さん訪問の後、出版記念会に私も出席させて頂きました。当日は、式典の後、映像でこれまでの活動の紹介、ミニコンサートがあり、温かい空気に包まれていました。
ぜひ、「樂土の森」にお出掛けになってみてください!

http://www.rakudosha.com

「樂土の森アートプロジェクトの25年」

「樂土の森」から兵庫県へ。現地で所用が終わり妙案が浮かびました。
リベンスキー夫妻の「生命の川」を観に大阪万博記念公園へ行こう!     
作品場所に最短の「日本庭園」入口の駐車場に停め260円で入園券を購入 EXPO’70パビリオンに向かいます。「太陽の塔」を過ぎ、ほどなくするとEXPO’70パビリオンがあります。
「生命の川」はパビリオン入り口側面の屋外に設置されています。
チェコスロバキア館に展示された「生命の川」は博覧会終了後、3分割され、3分の1がここ万博記念公園に設置されました。「雨風に晒され五十年間よく頑張ったね!お疲れ様。」と思わず声を掛けずにいられませんでした。
作品前の説明パネルには、「ガラスの川」は「『水』を象徴した作品で、博覧会終了後に寄贈を受け、作品全体は長さ21・5m、高さ3・8m、総重量9t、世界最大のガラス彫刻」と記されています。(表記が「ガラスの川」でした。)
画集でしか見たことのなかった「生命の川」の実物をやっと観ることが出来ました。生前、「生命の川」の行方を知りたいと願っていた天国のリベンスキー夫妻に作品確認を告げました

「生命の川」(部分)

猿田彦神社、伊勢神宮に参拝し、最終目的地、津へ。
かねてより話に聞いていた有料老人ホーム見学と作品紹介に日本青年会議所インテリア部会の友人、周藤雅勝さんを訪ねました。「サンヒルズガーデン・アネックス31」将来入居したい施設を想い描いて計画から設計、建築、インテリアまでご自身でデザインされた遊び心いっぱいのリゾート型高齢者施設です。 
クラシックカーが展示されたロビーにはバーコーナーが有り、何と喫煙室もあります。ダイニングルームはそのままレストランとして営業出来る程の美味しさ。(ご馳走様でした)廊下のニッチで坪島土平(川喜田半泥子一番弟子、廣永窯を継承)の花器に遭遇、食事時は同作家の小皿が登場し感激です。
浴室、美容室、エステサロン、ジム、等々、リゾート地のホテルのようです。

サンヒルズガーデン・アネックス31ロビー

「入居者さんが喜んでくれることが一番」と熱く語る周藤さんの言葉通りすれ違う入居者の方々、スタッフの皆さん、たくさんの笑顔に出会いました。
周藤さんの次なる事業にぜひ、アートで参加させて頂きたいと願っています。
各所で得難い経験をしたとても有意義なアート探訪の旅でした。

●展覧会情報

◆富山市ガラス美術館
「フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン」
2・3階展示室1-3
11月3日~2023年1月29日
第1・3水曜日・12/29~1/1閉場
http://www.toyama-glass-art-museum.jp

◆国際ガラス展・金沢2022
石川県政記念 しいのき迎賓館 世界のガラス・シーンの今を展望する入賞・入選作品53点を展示  
開催中~10月25日(入場無料)
https://design-ishikawa.jp

◆石川県能登島ガラス美術館
「カットガラス展」
開催中~11月6日 第3火曜日休館

「国際ガラス展・金沢2022in能登島」
11月12日~2023年2月12日
第3火曜日・12/29~1/1休館
https://www.nanao-af.jp/glass/

◆黄金崎クリスタルパーク ガラスミュージアム
「静・涼・爽の趣き―青と緑の色ガラス展」
開催中~12月6日(会期中無休)
https://ikoyo-nishiizu.jp/crystal/museum/
※詳細は、ホームページをご覧ください

◆香希画廊(富山市磯部町)
「PLAY THE GLASS refrain 増田洋美」ギャラリー 一面に押し寄せる波
躍動感溢れる波をガラスで表現。「PLAY THE GLASS」のシリーズで制作を続けている増田洋美さんの個展。好評につき10月25日まで会期が延長になりました!
「香希画廊」で検索されると作品や会場の様子をご覧いただけます。

【編集後記】                               
 アート伝道は続きます♪